日本エレクトロヒートセンター

 

技 術 発 表

 

導入事例・効果から応用分野まで徹底解説

 

 

【ヒートポンプ】” 熱のリサイクル” を応用した排水濃縮・減容工程での省エネ革新(11:30~11:55)

 三洋化成工業㈱鹿島工場におけるエネルギー消費全体の40%を占める蒸気使用量の内、その21%が「排水濃縮工程」で占めていた。これは、製造過程から出る洗浄排水には樹脂が含まれており、そのまま産業廃棄すると高額な費用を要することから、蒸気加熱で排水を減容化するためである。一方、濃縮時に加熱された排水から発生する蒸発ガス(水蒸気)は多くの熱量(潜熱)を持っているものの、利用用途が無いことから、全てが廃熱となっていた。そこで、ヒートポンプ式濃縮設備を新たに導入し、ガスを圧縮・昇温することで、利用価値の無かったガスを「熱源として再生(熱のリサイクル)」させた。つまり、自己熱再生技術の活用により廃熱を発生させない「熱の循環システム」を構築したものである。これにより、当該の濃縮工程において95%(原油換算1,184kL/年)もの省エネを達成、工場全体では6.5%の省エネが図られた。

 

                     ササクラ㈱ 水処理事業部 東京水処理営業室 主任 松永 裕衣

                      日本エレクトロヒートセンター 業務部 課長 坂口 勝俊

 

 

 

 

【ヒートポンプ】廃水濃縮工程のイノベーションを目指した蒸発濃縮装置の開発(14:15~14:40)

 含浸廃水濃縮において深刻な課題となっていた蒸気ドライヤのメンテナンス性を解決するため、ヒートポンプ技術を活用し新たな蒸発濃縮装置の開発を行なった。結果、含浸剤成分である熱硬化性樹脂の固着を回避し過酷なメンテナンス作業を卒業することができた。さらに、エネルギー効率改善(0.7⇒2.9)、ランニングコスト51%削減、1次エネルギー量42%削減、再生水有効利用等の効果を得ることができた。本開発機は「快適な労働環境整備」「環境負荷の低減」の達成、また社会的関心の高まりを見せているSDGs達成へ貢献が期待できる。

               関西電力㈱ 大阪北法人営業本部 エンジニアリンググループ 村田 裕希

 

 

 

【プラズマ加熱】造船・建設機械分野におけるプラズマ切断用電極の長寿命化(14:40~15:05)

 造船や建設機械等に使用される軟鋼材の切断には酸素プラズマ切断が利用されている。酸素プラズマ切断ではプラズマアークと酸化反応熱により電極が消耗する課題がある。従来の電極素材であるハフニウムよりも高融点でかつ導電性を有する炭化ハフニウムを粉末から相対密度98%以上の焼結体を得ることで、ハフニウムに比べて約2.5倍の長寿命化を実現した。これにより電極の取替作業頻度が低減し、切断作業の生産性向上とコスト低減が期待できる。

 

                                  日酸TANAKA㈱ 技術本部 開発部 伊原 大輔

 

 

 

【ヒートポンプ】高COP 型汎用ヒートポンプで操作するHIDiC 的発想による超省エネ型蒸留装置(15:05~15:30)
  

 汎用ヒートポンプの性能を最大限に発揮させることに着目し、蒸留プロセスの省エネルギー化を図った。即ち、蒸留塔内の温度勾配を汎用ヒートポンプの特性に合わせるため、複数段フィードにし、各供給段にリボイラーを配置し還流液と供給液を加熱するようにした。 還流比が上がることになっても中間段での加熱量を増やし、そこに汎用ヒートポンプで汲み上げた塔頂コンデンサの冷却熱を投入する方が、システム全体としての消費エネルギーが小さくなる。

                      木村化工機㈱ エンジニアリング事業部技術部 中西 俊成

 

 

 

【電化厨房】「食の安全・安心」を守る業務用厨房機器の共通IoTプラットフォームの開発(15:40~16:05)

 2018年、「食品衛生法等の一部を改正する法律」 にて、食品製造における衛生管理手法「HACCP(ハサップ)」に沿った衛生管理の制度化が決定した。これは、食品を扱う全事業者に対して、HACCPの一部または全部を取り入れた施設運営を求めるものである。「食の安全と安心」の実現には、安全を支えるHACCPに沿った温度管理・時間管理の徹底と、安心を支える厨房機器の稼働状況の管理が必須である。しかしながら、食品の製造に関わる厨房機器のメーカーは国内に250社以上存在し、食品の加工・加熱・冷却・保管と様々な工程で多種多様な厨房機器が活用され、一つの厨房施設であっても複数のメーカーの機器で構成されている。通信機能を持たない機器も多く、通信機能を持っていても、個別の情報通信技術を用いており、業界全体として活用できるデータが無いのが実情である。そこで、食の安全と安心を求めるユーザーにとって無用である、厨房メーカーの壁を取り払い、各社共通形式のデータを収集・保管する箱「共通IoTプラットフォーム」を開発提供することで、プラットフォーム内のデータを活用し、ユーザーが「食の安全と安心」を高めるための適切な衛生管理を簡単に実現できる環境を整えたり、厨房機器メーカーが製品の改善や予防保全等に活用したりと、メーカー単独ではなし得なかった幅広いデータ連係による価値の創出を可能にする。

                       日本エレクトロヒートセンター 業務用厨房機器IoT構築WG 
                                          関口 太郎 
                                          吉川 克己 
                                          北川 貴博 

 

 

 

 

【抵抗加熱】車両用熱可塑性CFRP部材の過熱蒸気を用いた急速加熱による革新的製造工程(16:05~16:30)

 自動車工場などでエンジン部品や構造部材等の金属やCFRP などの製品を加熱する工程において、従来は大型のバーナー式雰囲気炉で長い時間をかけた加熱が必要であり、時間の短縮や省スペース化が求められていた。また、赤外線式やIH 式などで短時間に加熱できる方法では、製品に温度の不均一が生じ、製品の不良に繋がる場合があることが課題であった。このため、加熱時間の短縮と温度不均一の解消を両立できる技術が求められていた。そこで、過熱水蒸気や熱風といった400℃程度の高温流体を用いて、金属やCFRP などを短時間で均一に加熱できる世界初の技術を開発した。

                    中部電力株式会社 販売カンパニー 法人営業部 岡墻 慎祐

 

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