加熱方式別 一覧へ戻る

用途別   一覧へ戻る

業種別   一覧へ戻る

鋳造工場向け「アーク式取鍋加熱装置」

 

中部電力株式会社

概要

鋳造工場向け「アーク式取鍋加熱装置」

 鋳造工場では、金属を溶かす溶解炉から鋳型を造る造型ラインへ「取鍋」(とりべ)と呼ばれる耐火容器を用いて溶湯(溶けた金属)を運搬します。取鍋は、溶湯の温度低下を防ぐため溶湯を注ぐ前に予熱しておく必要があります。

 従来のガスバーナーによる予熱では排気による熱損失が大きいため、多くの時間とエネルギーを要するほか、排熱によって周辺の雰囲気が高温となることが課題でした。また、取鍋の定期的なメンテナンス時には所定の昇温速度で加熱乾燥を行いますが、ガスバーナー加熱では内部温度のばらつきが大きいという課題もありました。

 熱源温度が高いアーク加熱方式を採用するとともに取鍋をほぼ密閉状態にすることで、加熱時間の短縮とエネルギーの大幅な削減を実現したものが「アーク式取鍋加熱装置」です。アーク式は取鍋内部温度を制御しやすいため、加熱乾燥においてもエネルギー損失を大幅に削減できます。

 さらに、アーク式では化石燃料の燃焼排気が発生しないため周辺温度の上昇が抑えられ、断熱蓋で密閉することで周囲への騒音も低減でき、作業環境の改善にも寄与します。

 

 

(1)取鍋の用途

(2)従来方式(ガスバーナー式)

(3)開発方式(アーク式)

 

 

方式:アーク・プラズマ加熱/業種:鉄鋼・非鉄金属/用途:溶湯保持

 

 

設備概要

(1)装置の仕様

 

 注 仕様は目安であり、取鍋の形状や加熱能力により異なります。

 

 (2)装置の外観

 

 

 

メリット

①加熱時間の短縮と省エネルギー化

 熱源温度が数千℃以上となるアーク式の採用で排気損失を抑えるとともに、断熱蓋の設置で取鍋からの放熱を抑え、予熱時間の短縮と大幅な省エネルギー化を実現します。さらに、加熱制御による乾燥条件の最適化を図ることで、乾燥時間の短縮と省エネルギー化も実現できます。

②作業環境の改善

 ガスバーナーによる加熱のような化石燃料の燃焼排気を工場内に放出しないため、取鍋周辺の温度上昇が抑えられます。さらに、従来はバーナー燃焼に伴う騒音が発生していましたが、断熱蓋の設置でアーク加熱時の周辺への騒音を低減し、作業環境の改善が図られます。

③酸化物の低減

 断熱蓋の設置により、取鍋内を低酸素雰囲気に維持できることから、内部に残留付着した鉄の酸化が抑制され、ノロと呼ばれる廃棄物(酸化物)の低減が見込まれます。

 

 

 

連絡先

中部電力株式会社

販売カンパニー 法人営業部 ソリューショングループ

 

TEL:052-740-6928

 

 

加熱方式別 一覧へ戻る

用途別   一覧へ戻る

業種別   一覧へ戻る