平成29年度「省エネ大賞 経済産業大臣賞」の受賞について
一般社団法人日本エレクトロヒートセンター、名糖産業株式会社、三菱UFJリース株式会社、木村化工機株式会社の4社は、「メタノール蒸留工程における廃熱を活用した省エネルギーの取り組み」について、省エネ大賞に応募していたところ、この度、省エネ大賞(省エネ事例部門)において、経済産業大臣賞(産業部門)を受賞しました。
本事例は、名糖産業株式会社八王子工場のメタノール蒸留塔に、「ヒートポンプを活用した省エネルギー型メタノール蒸留塔」を導入したもので、導入前後のエネルギー使用量を計測評価したところ、1次エネルギー使用量およびCO2排出量でそれぞれ60%の削減効果が確認できました。
蒸留工程は、エネルギーを多消費する工程で、廃熱を活用出来ていない工場が多いと報告されています。メタノール蒸留塔のようにMVR(蒸気再圧縮)の活用が難しい蒸留塔においても、大幅な省エネ化を実現できることが、本案件にて明らかになりました。本案件にて活用された技術の適用範囲は広く、比較的安価な設備形成が可能であるため、今後、多数の蒸留塔の省エネに大きく貢献できるものと期待できます。
当センターは、省エネルギー性に加え、生産性や品質向上、生産工程の革新にも貢献するエレクトロヒートシステムの情報発信および普及拡大に引き続き努めてまいります。
<導入前後のシステムフロー図>
<各社の役割>
< 会 社 >
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< 役 割 > |
名糖産業(株)八王子工場 |
・省エネ目標と実績の管理 ・課題抽出と改善策の実施と評価 |
三菱UFJリース㈱ |
・ヒートポンプ等省エネ手法の提案 ・投資軽減方策の提供 |
木村化工機㈱ |
・蒸留塔の省エネ技術提供 ・省エネ設備の設計施工 |
日本エレクトロヒートセンター |
・ヒートピンプ技術のノウハウ提供 ・廃熱活用技術の計測評価・普及拡大 |
<現場写真>
■左下が今回導入されたヒートポンプ、右塔が今回新設された蒸留塔
■写真左から、JEHC/井上業務部長、名糖産業㈱/村瀬工場長代理、木村化工機㈱/松尾技術部長、
三菱UFJリース㈱/望月氏