日本エレクトロヒートセンター

 

 

 

 

 

産業用電気加熱への応用

アーク加熱、アークプラズマ加熱ともに5,00020,000℃の超高温と高エネルギー密度が得られる特徴が利用されています。エネルギー密度が高いので、局所加熱や急速加熱を達成でき、装置を小型化できる一方で大容量化が容易です。

a.アーク加熱

アーク自体の発熱を用いた加熱方式で、金属に電流を流した時の発熱を利用する抵抗加熱と共通しています。アーク加熱ではアークが抵抗体に相当します。アークの抵抗率は温度や気体の種類にもよりますが、0.10.01Ωcmと低い抵抗率で、比較的低い電圧で大きな電流を流しています。アーク加熱には、電極と被加熱物の間にアークを発生させ被加熱物の中に電流が流れる「直接アーク加熱方式」(アークが被加熱物に埋没しているものは「サブマージドアーク加熱方式」)と、電極間にアークを発生させ被加熱物の中に電流を流さず主に放射で加熱する「間接加熱方式」があります。(下図参照)  

出典:エレクトロヒートハンドブック(オーム社)

 

b.アークプラズマ加熱

アーク放電で発生させたプラズマを用いて加熱するものです。アーク放電の経路や電極を円筒状やノズル状にすることで、アークを拘束、あるいはプラズマを一方向に噴出するなど、指向性を改善して利用します。磁力などでアークを絞り電流密度を高くし数万度の高温を得ることもあります。

このような指向性と高温を得る装置として、プラズマトーチがあります。加熱対象に通電するものは移行形、通電しないものは非移行形と分類されます。黒鉛やタングステンなどの円柱状の電極を用いるものはロッド形、円筒状の銅電極を用いるものはホロー形と分類されます。(右図参照)

 

主な適用事例
a.製鋼用直流アーク炉<図1

炉上部の可動電極からアークを発生させ、溶湯を通し炉底電極との間に電流を流して鉄鋼スクラップなどを溶解します。

 

b.アーク式取鍋加熱装置<図2

鋳造工場で溶湯を運搬する取鍋にアーク電極を挿入し注湯前の予熱をします。熱源温度が高く取鍋をほぼ密閉状態にすることで、加熱時間の短縮とエネルギーの大幅な削減、さらに周囲の熱、騒音環境が改善されます。

 

 

 

c.PCBプラズマ溶融分解装置<図3

負圧に維持された装置内にプラズマトーチを挿入し、ドラム缶やペール缶などに収納されたPCBを含む機器を缶ごと1400℃以上の高温で溶融し、PCBを分解します。

 

 

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