業務用IHコンロの安全に関する注意事項
IHコンロは大変効率の良い、また安全な調理器具ですが、使い方を誤ると火傷や火災事故につながる場合があります。取扱説明書をよく理解してお使いください。
以下に当センターがアンケートによって調査した事故の事例、および機器製造者および関連機関から得た回答から、安全にお使い頂くためのポイントを整理します。
事故の事例
何件かの事例が報告されていますが、集約すると下記のとおりです。
- IHコンロで揚げ物調理中に使用者が持ち場を離れ発火に至った
- 温度センサー付きのIHコンロのセンサーに頼って揚げ物調理をしたとき、何らかの原因によってセンサーが働かず、油が過熱され、発火に至った
- IHコンロ上に置かれた、直接調理に関係しない金属物が異常過熱
- 加熱した金属物に触れ火傷
- カセットボンベが爆発
食用油は、300℃を超えると種火がなくても自然発火します(右図参照)。
IHコンロは直接鍋を加熱するため、余分な熱を出さず大変効率の良い調理器であり、快適厨房の実現に役立っています。その反面、炎などが出ないので、加熱していることや油の発火の危険を忘れることがあります。しかし、食用油を加熱すると急激に油温が上昇し、300℃を超えると発煙、発火に繋がる可能性があります。
IHコンロの特性をよくご理解の上ご使用ください。
安全にお使い頂くためのご注意
以下の注意事項は機器の取扱説明書に記載してありますので、必ずご覧の上ご使用下さい。
- 基本的に、IHコンロで揚げ物・フライ料理はしないこと。
- 揚げ物・フライ調理には専用のフライヤーやフライヤー機能を持ったIHコンロ等を使用すること。
- 通常のIHコンロに温度センサーが付いている場合、揚げ物・フライ調理には、その温度調節機能を使用しないこと。
- 万一油を使用する場合は、絶対にその場を離れないこと!
- IHコンロを使用するときは、コンロ上に、鍋以外の直接調理に関係しない金属物を置かないこと。
出典
今回掲示しました業務用IHコンロの注意喚起は、独立行政法人 NITE・製品安全センターの下記ホームページを参照しました。
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2011fy/110825.html
家電機器のIHクッキングヒーターの注意事項については、一般社団法人 日本電機工業会の下記ホームページを参照ください。
https://www.jema-net.or.jp/Japanese/ha/ih/anzen.html