日本エレクトロヒートセンター

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アーク・プラズマ加熱の原理

アーク・プラズマ加熱の原理

 

アーク・プラズマ加熱の原理

 

 

放電とは、電極間に電圧を加え、ある値を超えると、電極間の気体が絶縁破壊し、光や音を伴って電流が流れるようになることを指します。放電にはいくつかの分類がありますが、その中で、アーク放電は、比較的低い電圧で大きな電流が流れるという特長があります。

 

アーク放電の中では、電子、中性粒子、イオンが存在しています。この中で、質量の小さな電子が電界からエネルギーを受けて運動エネルギーが大きくなり、電子が中性粒子やイオンと衝突して、これらにエネルギーを与えています。この過程によって、電気エネルギーが熱や光のエネルギーに変わります。

 

また、アーク放電は、温度や気体の種類にもよりますが、0.1~0.01Ωcmと低い抵抗率を有しています。アーク放電による発熱は、この電気抵抗によるジュール発熱とみなすこともできます。
アークから被加熱物への伝熱機構として、超高温のアークからの対流や伝導、輝度の高いアークからの放射に加え、電流が被加熱物へ流れ込むことによって、電子が持つエネルギーも利用できます。

 

発生方法

アーク加熱は、消耗式の黒鉛を電極として、被加熱物との間にアーク放電を発生させ、アークのエネルギーを被加熱物へ伝える方式です。また、アーク・プラズマ加熱は、アーク放電をノズルやガス流で拘束し、アーク加熱に比べて装置が複雑になるものの、より高い指向性と高温を得ることができます。